#03 5月3日 表現の恐れと不安

BIGデザインアワードに対し、

「退路を断ち、時間とエネルギーの全てをコンペに集中させる」
つもりでいた。


しかしすでに矛盾点、違和感を感じている。
禅にも通じることであろうから、この点をもう少し要約していこうと思う。

全てを注ぎ込む、、
聞こえはいいが、この気負いは巨大な執着にもつながる。

全てを注ぎ込む→なぜ全てを注ぎ込むのか?→グランプリを取るためだ→グランプリをとらなければならない→絶対に取らなければならない→もし取れなかったら(不安、恐怖)

本当に全てを注ぎ込むつもりでいたのでしょっぱなからこんな感じになっていた。

一番危なかったのは、不安と恐怖で自分が歪んでいることに気づいていなかった事だ。

「心が何かにとらわれていては、剣は出ない」
井上雄彦バガボンドで心に刻んだ和尚のセリフだ。

上だけを見て進んだあげく、両足がどっぷり泥沼にはまっている事に気づかず数日を費やしてしまった。

そんな折になんともタイミングよく、立て続けに5着分のオーダーが入った。

1着目は僕が自分用に作った、デニムの羽織りの背中にアイヌ文様の刺繍を入れたもの。
↑これ。

その他のオーダーも全て刺繍入り、しかもその内僕の原点いでずぼん(デニムに刺繍が入る)のオーダーが3本。
↑こんな感じのやつ

ありがたい。
オーダーくれた方々、ありがとう。僕の立ち位置を修正してくれた。

結局5月1日オープンと言っていたお店もまだオープンできなくて、それに対する自分の中の負い目と、周りの目も気にしてしまうけど、僕は断じて、人に恥じるような日々を過ごしていない。

それだけは言える。

目の前の1着ずつに魂を込めて製作を続けるといつ自分のベースラインから足を踏み外さないようにする。

これがまず最初にBIGデザインアワードから学んだことだ。