DAY.15 十字架の丘


【現在「旅をしながら集めた生地で服を仕立てる」というクラウドファンディングに挑戦中です】
2018/08/01


朝。8月になった。
昨晩、到着してからテントに変えたのは正解だった。

ぐっすり眠れたし、朝の日差しと鳥の鳴き声に朝を告げられるのは何よりも最高の目覚めである。

さて、今日も忙しい。

ここ、ラトビアへ伸びる一本道の道中にポツンと位置するSunny nights camping siteで一泊したのにはワケがある。

この近くにある、「十字架の丘」とやらにどうしても行きたかったからである。
十字架の丘はどうやらこのキャンプ場からシャウレイに向かって20キロほど戻り、そこから歩いて向かえるらしい。
しかし十字架の丘の後は同じくこの道をまっすぐ上ってラトビアへと抜ける必要がある。
ということで、まず荷物を全部まとめてこのキャンプ場に置いて、貴重品だけ持ってヒッチで十字架の丘まで行き、帰りもヒッチでこのキャンプ場まで戻ってくる。
その後荷物をピックして再度ヒッチハイクでラトビアのいけるとこまでという算段である。

久しぶりのヒッチに少しドキドキしながら路肩に立つ。
ヒッチハイクの基本は、車を運転中しながら目に入った一瞬でどれだけ信用してもらえるかという事に尽きる。

身なりはなるべく清潔に、怖いほどニッコニコの笑顔である事に越したことはない。そして心の中で「止まってくれえ!!!」と叫ぶ。

朝で車通りの少ない路肩に立ち、シャワーを浴びたばっかりで超絶ロン毛の髪の毛がボッサボサになっているという事に気づく。

こんなんじゃ「一瞬の信用」もあったもんじゃない。
慌てて髪の毛を束ねていると一台目の車が来たため慌てて親指を上げると止まってくれた。まさかの一台目。

暴れまわる髪の毛を必死で片手で止めながら不敵な笑みで親指を上げる僕を乗せてくれた勇敢な女性は、ラトビアで教師をやっていてこれから実家のシャウレイに戻る途中だったという。
サンキューベリマッチ。

無事にこの旅のファーストヒッチも成功し、「十字架の丘」まで歩く。

その名の通り、この十字架の丘には推定5万以上の大小の十字架によって埋め尽くされている。

無限に続くかのような十字架の間を、ただ風に揺れる十字架のカタカタという音だけを聞きながら歩いていると、別の惑星にいるような異世界だった。

ここまで十字架が徹底的に集約されると、聖なる雰囲気というより恐怖を感じる。
歴史についてはぼくが説明するよりウィキさんのほうが詳しいのでよかったらどうぞ。


ヒッチも一発で捕まったしかなり朝早くついたため最初は誰もいなかったのだが、1時間も歩いているとぞろぞろと観光客がバスでやってきた。
中には日本語も聞こえた。
その後はまたヒッチのポイントになる道に立ち親指を上げると、また5分もしないうちにおじいちゃんが停まってくれた。

何にも英語喋れないのに乗せてくれてありがたかった。

予定通りキャンプサイトで荷物をピックし、朝干してた服達は無事に乾いていたのでバックパックへ詰め込む。

ドレッドヘアの受付の女の子に別れを告げて、次のヒッチに向けて再び路肩に立つ。

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井出雄士
Instagram/@maruigeta

リガの宿にて